子どもに勉強を教えようとしても、どうも上手くいかないのよね…
こんなお悩みを抱えている方も少なくないのではないでしょうか。
自分の子だと、ちゃんとしてほしくて、つい感情的になってしまうこともあるかもしれません。
また、子どもも自分の親だと、つい甘えが出てしまうこともあるでしょう。
意外と見誤ってしまう方もいるかもしれませんが、『勉強が分かる』ということと、『勉強が教えられる』ということは違います。
『小学校の内容くらいなら分かる』という人もきっと多いかもしれませんが、それは必ずしも、『小学校の内容くらいなら教えられる』ということにはつながらないんですね。
そこで、この記事では、子どもに勉強を教える上で、意識したい3つのポイントを紹介していきます。
・子どもに勉強を教える3つのポイントを知ることができる
・勉強の教え方よりも大切なことがあることに気づける
子どもの目線に立てること
「こんなことも分からないの?」
勉強を教えたことのある親御さまなら、誰もが一度は思ったことがあるかもしれません。
すごく簡単そうに見えることが分からないと、ついそんなセリフが口に出てしまいそうになりますよね。
しかし、親と子どもの目線は全く違います。
これについての例えとしてよく使われるのが、デパートの買い物のときに見える光景の違いです。
お母さんの目には、デパートでのショッピングは、周りのものがキラキラしていて、とても魅力的な光景に見えていても、子どもの視点で見てみると、人の足やお腹周りの目線になるため、人が多いと恐怖を感じてしまう光景になります。
勉強においても、それと同じです。
「なぜこんなことが分からないのか」というのは、あくまで親目線に立ったときのものに過ぎません。
子どもの視点に立てば、日々、色々なものを学び、混同して難しく感じていることも少なくないでしょう。
子どもには、「どんなふうに見えているのか」という子どもの目線に立つことは、効果的に勉強を教えていく上で、とても大切なことになります。
子どもの習熟度を判断しないこと
「えっ、この前やったのに…」
この言葉も、親として子どもに勉強を教えるときに、よく出てくる頻出ワードではないでしょうか。
こちらが分かりやすく一生懸命教えたのに、それを忘れられると、途方に暮れてしまったり、これくらいは覚えておいて…と思ってしまうのは、人として当然持っている感情だと思います。
ただ、ここで一度、冷静になって考えてみましょう。
なぜこんなふうに思ってしまうのかというと、『判断の見誤り』が根底にあるのではないでしょうか。
「この前ここまで教えたのだから、これはできるだろう」という判断があって、その判断が違ったときに、そのギャップがマイナスの感情を引き起こしてしまいます。
もし仮に、この前教えたことを復習するときに、「2割でも覚えていたらいいかな」「忘れていたら、もう一度やることでさらに定着できる」ということを、あらかじめ心に持って、向き合ったらいかがでしょうか。
きっと、「この前やったことをなんで覚えていないの?」という気持ちが生まれることは、防げるでしょう。
教えようとしないこと
最後3つ目に意識しておきたいことは、「教えようとしない」ということです。
えっ、教えてはいけない、ってどういうことと思ったかもしれません。
これは、あくまで『立ち位置』についての話になります。
そもそも教えるというスタンスは、教える側が『上』で、教わる側が『下』という上下関係を生み出します。
もちろん、これが全て悪いというわけではありませんが、かといって、これが100%正しいというわけでもありません。
例えば、勉強の習慣すらままならない小学校低学年の子どもには、『教える』ということも当然必要でしょう。
しかし、高学年になり、少しずつとはいえ、勉強の必要性が分かってきている子どもに対して、『教えて』ばかりいても、教育の本来の目的である『自立する/自分から必要なことを考えて学ぶ』ということにはつながりません。
そのため、子どもの年齢によって、少しずつ『立ち位置』を変えていくようにしましょう。
もう少し具体的にいうなら、最初、親は子どもの先を歩いて、行き先を常に照らして(教えて)いかなければいけませんが、少しずつ、親としての『立ち位置』を後ろにしていく必要があります。
子どもの先に立っていたところから、同じ位置、だんだんと子どもが前に来るような立ち位置にシフトしていくことがおすすめです。
とても難しいことですが、教育の目的は、「知識を身につけること」ではなく、「自分から考えて必要な知識を習得し、道を切り開けること」です。
意外と、この目的を見失ってしまい、目の前の勉強を教えることに必死になってしまう親御さまや教師・講師もいらっしゃいます。
しっかり目的を見据えて、長期的視点に立って、接するようにしましょう。
代表_太田
教える側が、教育本来の目的を忘れてしまうと、子どもは進む道を見失ってしまいます。子どもの可能性を少しでも広げるために、「教える側」は、常に勉強の先にあるゴールを見据えて、子どもと関わっていきたいですね。